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ALSという病気の認知度向上のために、ビルゲイツやフェイスブックの創業者などが参加してることで話題のアイスバケットチャレンジ。誰かから指名された人が24時間以内に100ドルの寄付を行うか氷水を被るかを選択するというもので、実行した模様をネット上にアップし、その後また誰かを指名するというもの。海外では氷水を被った上で多額の寄付を行うセレブリティが多く、寄付文化が根付いているだけあるなと思います。
そもそもALSの日本での認知度ってどれくらいなのか。猪瀬知事の5000万円問題でも話題となった徳洲会の徳田虎雄氏もALS患者ですし、クイズダービーの1枠解答者でおなじみの篠沢秀夫教授のALS患者。知ってる人は知ってるでしょうし、ニュースなどを見ない人は聞きなれないのかなとも思います。しかしながら、筋肉が硬直してしまい、自分自身で活動していくのが徐々に困難になっていく様子は1度見たら忘れられません。
アメリカを中心に始まったアイスバケットチャレンジが、今年日本でも広まってきました。去年までも行われていたとは思いますが、ここまでの勢いは今年からでしょう。ただ、自分としては疑問というか、腑に落ちない点があります。これをやることで本当に認知度は上がるのかという疑問です。確かにこの運動を始めたALS患者の方には多額の寄付が集まったと言います。それはアメリカに寄付文化が根付いていることも関係あるでしょうし、多くの世界的な有名人が氷水を被るという衝撃もまた絡んでいるんだと思います。一方、日本の場合はどうでしょう。多くの芸能人がこのチャレンジをやっていますが、認知度向上のためか面白そうだからやってみたいなのかみんなやってるからやってみたいなのか、いまいちそのあたりがわかりません。この活動自体を否定するつもりは一切ありませんが、急な広まりすぎて唐突感が否めず、本当に続けていくのか疑ってしまいます。来週には24時間テレビがあるので、みんなで一斉にやればいいのになとは思いますが。
ですが、その一方で、私はそういうことはやりませんと宣言する行為についてもどうにも賛同できないものがあります。他にも難病で苦しんでいる人がいるんだ、なぜこの病気だけを・・・という意見。それもわかりますが、あくまで認知度向上のためなので、個々にアクションを起こすことが大切です。例えばアミューズでは毎年12月エイズ撲滅のためのチャリティーライブが行われています。サザンや福山雅治などの大物ミュージシャン、コメディとしては岸谷五郎とか寺脇康文などが出演したり、会社を挙げてのイベントが行われています。ニッポン放送のラジオチャリティーミュージックソンでは音の出る信号機を設置することを目的にチャリティーが行われているし、個々のレベルでも盗塁の数だけ車いすを寄贈する、試合で投じた球数に応じてワクチンを送るとか、様々やられています。毛色は違いますが、アイスバケットチャレンジはその一環です。日本にも根付けばいずれは賛同されるようになるでしょう。
9年ぐらい前に、ホワイトバンドブームが日本に訪れました。貧困撲滅の普及活動の一環だっと思いますが、あれを買ってもほとんど寄付されないという批判が渦巻き、早々に姿を消しました。諸外国ではこれでの売り上げを政治活動、政府への働きかけなどで用いる資金にしているそうですが、日本では耳慣れないので受け入れられませんでした。何事もそうですが、一時の関心は引けても持続しない。ふるさと納税のような今後の寄付文化に寄与するような仕組みが徐々に威力を見せつつある中、どうすればもっと根付くようになるのか、それを考えないといけません。持ちつ持たれつの精神の大切さ、割を食う食わないでの話にせず、困った時はお互いさまの精神を普段から持てるかどうか。アイスバケットチャレンジの試みを日本で根付かせるにはもっと大御所を引っ張り出さないといけませんが、大御所にその意識があるんですかね。