[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先日、27時間テレビで極楽とんぼの加藤さんが、流れの中でまゆゆの頭を蹴って殺害予告をされたなんて事件があったことをここにも書きました。27時間テレビの限界という記事に微少ながらも流れが書いてありますので詳細はおいとくとして、どうやらこの1件かBPOで審議の対象になったというのです。要は視聴者からあれは度を超えてるという報告が大量に寄せられ、振り回される側が了解していても見ている人を不快にさせる、あれは台本通りの演出だったのか含め知りたいことから、フジテレビの番組企画意図、製作方法に関して意見交換が行われるということ。
例えば、いじられることでおいしくなる人に罵詈雑言を浴びせ、ワンパターンなキレ芸をさせ、いつもワンパターンだなみたいなやり取りを見せ、いじられる側もそれを了承してるにもかかわらず、視聴者が不快に思えば、その番組も審議の対象になりかねないということです。ということは、この1件はただまゆゆの頭を蹴っただけにとどまらず、他のバラエティにも影響する、大変重要な案件となったわけです。
自分も見てて不快に思う番組はあります。正義面したコメンテーターの虫唾が走る平易なコメントの多いワイドショーなんて、あんなもんはガンでしかありません。芸能情報だけ取り上げときゃいいものを、政治を報道に携わっていない人間が扱う。それで視聴者ウケがいい意見だけをコメンテーターに言ってもらう。よっぽど審議対象だと思いますがね。NHKのバラエティみたいな人畜無害なものを作れということなんでしょうか。それって面白いんですかね?
最近のバラエティはそれこそ人畜無害化したものが多いように思います。番宣に出てきた女優や俳優を芸人がガイドし、おいしい料理に舌鼓を打つ。もしくはそういった俳優らがゲームに参加し、芸人がおいしくする、あとは特定の企業を取り上げ、その企業のいいところを紹介する、常識クイズと銘打ってたいして勉強ができない人をみんなでこき下ろすなど、最後は人畜無害ではないですが、たいていはそこまで毒はありません。この番組のどこに面白さがあるのでしょうか?
安易な視聴率稼ぎのために手を抜いたとしか思えない番組が乱立する。これは正直問題です。しかし、なぜそうなったか。これはBPOによる勧告やらなんやらがあるからだと思っています。刺激的な企画というのは、当たればすごい数字を取りますが、一歩間違えばとんでもない大クレームを生みます。おそらく多くのテレビマンは刺激的な企画を日夜考えているはずです。昔はそれが簡単に通った。しかし、コンプライアンスであったりスポンサーであったり、そのことを編成担当は考えてしまう。もちろんBPOのことも。これらのことから、結局スポンサーを意識した面白くない番組が乱立する。その点、そんなのかまへんとばかりに独立U局、地方局にそういった番組が回り、結果として地方の番組が面白いとなる(あくまで深夜に限る)
個人的にはバブル期に放送されていた番組が秩序を壊してしまったように感じます。見ている視聴者は好景気で心に余裕があった。だから、過激な番組についても誰も目くじらを立てることがなかった。それを見て育った世代がそんな番組を今作れば、そりゃこういったことになる。あとは、視聴者側の勝手な自己規制も関係してるでしょうな。
もし加藤さんの一件でなんらかの勧告があったとするなら、私はすべての番組を総点検すべきだと思います。クオリティとしてひどい番組なんて山のようにある。通販まがいの番組も多い。そっちの方が害悪でしょう。ただ、かくいう自分もバブル期に放送されていた番組が大好きなんですけどね。そして、大好きなバラエティも下品なものが多い。声の大きい一部の視聴者の意見、声の小さい一部の視聴者の意見、そして声を出さない大多数の視聴者の意見。そのどれが通り、誰にとって最高の、誰にとって最悪の結果となるか。楽しみにしてます。